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第214号 脳の元気を取り戻す『会話』

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■■■ 人と会えない、脳はどうなる? ■■■

新型コロナウィルス感染に対する
緊急事態宣言がようやく全国へ発令されました。
感染拡大を防止する為、政府は
「人との接点を8割減らす」ことを目標としています。
 
ウィルス封じ込めに、決定的な手がない以上、
人から人への感染を止める為、最低限の策です。
 
しかし、人の脳の働きから言えば、
『人との接点を減らして欲しくない』
というのが正直なところです。
 
既に感じている方もいると思いますが、
友達に会えない、会社仲間に会えないなど、
人との接点が減ることで、うつ的な気分になったり、
ソワソワしたり、イライラが増えたりします。
 
これは生活環境の萎縮が起こす、脳の機能低下の兆候です。
 
普段、人と接する生活をしていると、
なかなか気づきませんが、脳を健全に動かすには、
他人との交流で、脳のエネルギーを生み出すことが
必要です。
 
でも人と会えない、だけれど脳も健康に保ちたい。
一体どうしたら良いのでしょうか?

■■■ 人との接点は、健康な脳をつくる ■■■

脳画像診断を受診する患者さんの中には、
うつ的な自分に悩まれ受診される方々がいます。
 
普段の生活を聞いてみると、
------------------------------------
・家に引きこもっている
・スマホをする時間が長い
・友達が少ない
・独身、一人暮らし
・エンジニアの仕事をしている
------------------------------------
などがあげられます。
 
この方々に比較的共通しているのが、
会話量が少ない』ということです。
 
当り前のことですが、人と接する機会が少ないと、
必然的に会話は減るのです。
 
また、2018年のアルツハイマー国際会議では、
アルツハイマー型認知症の要因の一つに
社会的孤立」があげられています。
 
人と接する機会が減ることで、脳への刺激が減り
脳を衰えさせ、認知症へ繋がると考えられます。
上記2つの、うつ的症状、アルツハイマー型認知症を
見ても、人との接点が減ることで健全な脳の働きも
失うことが分かります。
 
普段なかなか気付きませんが、人との交流がもたらす
脳への影響は実に大きなものなのです。

■■■ オンライン通話は現代人の味方! ■■■

今は、なかなか人に会うことを許されない時です。
そんな時は「オンライン通話」で会話を増やしましょう。
 
LINEやSkype、Zoomのなど、パソコンやスマートフォンを
インターネットに繋げば簡単に通話ができます。
 
久しぶりに友達の顔を見て、ほっとしたり、
大笑いしたりと、自然と会話が弾むことでしょう。
 
おじいちゃん、おばあちゃんに、是非電話を
かけてあげて下さい。ビデオ通話ができなくとも
孫の声を聞くだけで、元気が出たり、
おじいちゃん、おばあちゃんからも
田舎の元気がもらえるものです。
 
会話は自分の脳だけでなく、相手の脳も元気にします。

■■■ オンライン“会話”で脳を元気にしよう! ■■■

人と会話する機会が増えるとその分、
脳を元気にする機会も増えます。
 
会話は実に様々な脳番地を使います。
基本的には、このような脳の使い方をします。
--------------------------------------
1.相手の話を聞く(聴覚系脳番地
 ↓
2.内容を理解する(理解系脳番地
 ↓
3.自分の言葉を発する(伝達系・運動系脳番地
--------------------------------------
聞いた話が、楽しかったり、嬉しかったり、
悲しかったりすると、感情系脳番地も動きます。
 
また、聞いた話から対策を考えたり、会話を
生み出す時には、思考系・記憶系脳番地も使います。
 
対面の会話なら相手を見る、視覚系脳番地も使います。
このように、会話は8つの脳番地をフル稼働させる
刺激になるのです。
 
人に会えなくても、人との接点を無くさず、
脳を元気にしてあげましょう!