脳の健康医療セミナー2011 脳機能NIRS誕生20周年記念 脳が成長する医療のための脳の活性化の診断と応用 予告解説編

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脳の健康医療セミナー2011 予告解説編

1.海馬が引き起こす発達障害

2.脳画像で前頭葉の成長が見える

3.あなたの呼吸は大丈夫?口呼吸(お口ポカン)と脳の活性

4.脳相診断でわかる“生涯元気”の脳ハウ10ヶ条

5.なぜマウスピースを使うのか?脳機能分析から分かったこと

6.脳機能NIRS誕生がもたらした脳血流ブーム

7.100年を生き抜く脳はもはや「奇跡」ではない!

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※ 満席となりましたので、申込を締め切らせて頂きました。ありがとうございました。

脳の健康医療セミナー2011プログラム

1.海馬が引き起こす発達障害

 骨折は、骨の怪我。擦り傷は皮膚の怪我。心臓病は、心臓の病気。白血病は血液の病気。では発達障害は、何の病気でしょうか?多くの人は「こころの病気」と思うかもしれませんが、この脳スクールタイムズの読者なら「脳の病気だ」と答えるでしょう。では、脳のどこがどんな風に病気になっているのかをたとえば、発達障害児の両親が納得するようにどれだけの専門家が答えられるでしょうか?

発達障害と海馬

 MRIや病理像を診れば、今や脳の病気のほとんどは診断可能です。しかし発達障害は、MRIを見ても「正常」と言われて誤診されてしまう最たる疾患でした。もし発達障害が脳の病気ならば、当然、MRIや病理像に病因が写っていないわけがありません。脳の内部には「海馬(かいば)」という、記憶に関係していると考えられている部位があります。
 
 実は、この海馬に、発達障害の病因となる形態異常が隠されています。「脳の健康医療セミナー2011」では、二人の先生が『海馬が引き起こす発達障害』について講演を行います。お1人目は、脳発達の病理学の世界的権威である高嶋幸男先生。高嶋先生は、病理学の観点から、海馬の発達と、子どもの発達障害について詳しくお話しされます。お2人目は脳の学校の吉野加容子先生。吉野先生は、MRIを用いて、海馬の発達と、子どもだけでなく大人の発達障害に話を広げて、診断とその後についてお話しします。
 
 海馬の成長は、胎児期から成人期までダイナミックに形態の変化があります。発達障害は、この海馬の形態的な発達が遅れた状態にあることが分かっています。ドーパミンとかアドレナリンといった目に見えないものよりも、形として、目で確認できる精度で、発達障害は脳から診断可能になりました。

発達障害の診断

 発達障害が長い間、脳からの診断ではなく、行動特徴から診断されてきたのには、様々な背景があります。海馬断面を垂直に設定するMRI撮影は、普通の病院では行われないため、発見が遅れた可能性があります。臨床医として、疾患を研究するのであれば、一発で病気を確定する技術や理論が必要です。また家族ならば、診断までに多くの時間と無駄な検査を繰り返すよりもトレーニングに時間を割きたいはずです。あーでもない、こーでもない、と色々な病院を回っても、必ずしも原因が特定できるわけではありません。
 
 病気を起こしているその原因、あるいは症状を引き起こしている中核の部分を知らないことには、その後の対処ができない、あるいは遅れるからです。本当にそれが実体のある疾患ならば、その原因をはっきりさせ、はっきりしたならば、次に何をすればいいのか、ステップを進めることができます。

海馬は成長するのか?

 海馬が成長することを測定することができれば、まさに、記憶力が定量できると言っても過言ではないぐらい、海馬と記憶力は、密接な関係があります。 だからと言って、記憶力は海馬以外と無関係ということではありません。海馬の成長具合や損傷によって、記憶の程度が変化していることを我々は、身をもって体験しているのです。
 
 現在、海馬の大きさは、MRIで撮影された脳画像によって、計測することができ、海馬は生後にも成長します。海馬の成長が、記憶力の成長と並行に推移するかどうかは今後の研究によります。しかし、海馬が何らかの情報に触れることで、海馬とつながった様々な脳番地が成長していくことは確かです。 生後は、海馬に発達障害を引き起こす様な病因がある場合にも、海馬自体を鍛えるというより、海馬とその周辺の脳番地を積極的に伸ばすことの方が効果が上がることが分かってきました。

発達障害のない海馬の健康管理はどうするか?

 発達障害があっても、なくても、長く楽しく生きるためには、海馬を鍛えることが必要であると同時に、海馬の健康管理が重要だと考えています。海馬は、お肌と同じで、放置しておけば老化しやすい繊細な脳番地だと考えています。では、海馬をどのように手入れしたら良いかが問題です。以前Dr.KATOが出演した「主治医が見つかる診療所」の中でも、75歳の男性の海馬は、驚くほどしっかりとしていて、20歳30歳の海馬と何ら遜色ない形を保っていました。
 
 しかし、海馬に老化のサインがないだけでは、長く楽しく生きるためには十分ではありません。海馬がある程度、成長している必要があります。 海馬の成長は生後より始まり、40歳代まで成長していきます。したがって、40歳代までに、海馬を使って十分育てておくことで、老化しにくい海馬に鍛えられると考えています。  

海馬の健康管理

 一つ目は、日頃から海馬だけでなく、海馬の周囲の脳番地を使って強化しておくことです。意識的にものごとを覚えるようにしましょう。
 
 二つ目は、持続的な過剰ストレスの回避です。ストレスは脳の成長に必要なことである反面、過剰なストレスが持続するとステロイドホルモンが過剰にでて、海馬萎縮の誘引にもなりかねません。鬱や引きこもりを誘引するような過度なストレスは避けましょう。
 
 三つ目は、思い出と学習の使い分けです。思い出すことと、新しいことを学ぶのは、海馬の前と後で役割を変えていると考える仮説があります。この仮説の通りだとすれば、海馬の場所の使い分けが必要になります。思い出にふけるだけでも不足、新しいことを学ぶだけでも不足。昼間は勉強、夜は家族との思い出話などを楽しむのがいいでしょう。
 
 四つ目は、左右の海馬の使い分けです。右海馬と左海馬では、成長に差があります。左海馬の方が右海馬より言語記憶の役割を担っていると仮説しています。 したがって、海馬に過剰なストレスを加えないためには、記憶する内容の使い分けが必要です。言葉を覚えるだけでなく、地理などの空間的な記憶をバランスよく行うように心がけましょう。

この特集記事は、12月11日に行われる「脳の健康医療セミナー2011」の下記の講演に関連した内容です。
  Ⅳ.海馬が引き起こす発達障害
     演題:こどもの海馬の発達異常
     講演:高嶋幸男先生(国際医療福祉大学大学院教授)
 
     演題:おとなの発達障害~海馬回旋遅滞症のMRI~
     講演:吉野加容子先生(脳の学校主任研究員)

2.脳画像で前頭葉の成長が見える

 「人の人たる所以(ゆえん)」とまで言われる前頭葉。巷ではアドレナリンとか、セロトニンとか、目に見えない物質を語って前頭葉の働きを論じる科学者たちがいます。そもそも生きた人の脳で、そういった化学物質の移動を、リアルタイムで観察することは今のところは難しく、ラットなどの小動物を使った実験結果を誇張しているに過ぎません。しかし小動物の前頭葉と、ヒトの前頭葉の細胞の構成は異なっているのでそもそもネズミに当てはまることが、ヒトにも当てはまるかどうかはきちんとした検証が必要です。私たちヒトの、生まれて間もない前頭葉は非常に未熟です。何十年もかけて前頭葉を成熟させていく過程を経て、社会で人と交わり、仕事をして、生活をしています。では前頭葉の成長は、どのように捉えられるのでしょうか?

脳画像が動かぬ証拠

 皆さんもご存じのように、現在の医療では「写真」を見て  体の様子を知ることができます。それらの「写真」には、レントゲン、CT、MRIなど様々な種類があります。医療ではこれらの写真のことを「画像」と呼びます。レントゲンは、最も簡便に撮影することができますが、内臓の細かな状態までは観察できません。CTでは、内臓の様子を知ることはできますが、放射線を浴びるために、病気がある場合や病気が疑われる際に、あえて選んで撮影する放射線画像法です。MRIは、体内の様子を最も鮮明に映し出す画像です。放射線も使わないので、体にも害の無い技術です。脳の様子を映し出すMRIは、その時の脳の状態を動かぬ証拠として見せてくれます。
 医療では、脳画像は「病気があるか、無いか?」という観点でしか診ることはありません。しかし、脳の学校が目指す「脳が成長する健康医療」では、病気があっても無くても、「脳が成長しているか? 得意か? 老いていないか?」を診断するために脳画像を見ます。普通の病院に勤める医師が、こんな風に脳画像を読むことはないので脳の成長を見極める読影技術は、医学の範疇を超えた非常に特殊な技能であると言えます。しかし脳画像に写っているのは、まぎれもない「生身の」脳であり、撮影したときの状態を素直に捉えることができます。Dr.KATOが脳画像を見れば、目に見えない化学物質に頼ることなく、脳の成長状態や、働き具合を判断することが可能です。今回の「脳の健康医療セミナー」では、Dr.KATOの直伝を受けた小児医師が患者さんたちの前頭葉の成長を捉えた脳画像をご紹介します。

寝たきりの人の脳

 1967年、南アフリカで世界ではじめて行われた心臓移植手術によって、 「脳死」についての関心が一気に高まりました。臓器提供者として、脳死患者を認めるかどうか・・・。この問題が急激に浮上したからです。脳死とは、「生きた体に死んだ脳」と表現されるように、大脳・小脳・脳幹など、すべての脳の活動が停止し、自発呼吸もできない状態でありながら、心停止には至っていない段階です。脳死となれば、90%が約2週間以内に心停止に至ることから、不可逆性、つまり“もう戻らない”ということが脳死の条件になります。一方、「植物状態」という状態は、一般的に脳死と混同されて使用され、誤った理解を招いているようですが、脳死とはまったく違った状態です。植物状態は、昏睡(こんすい)状態で、つまり大脳は活動していなくても、呼吸や反射を司る脳幹は生きているので、自発呼吸や反射も見られる状態を指します。脳死とは違い、人工呼吸器がなくても長年、生き続けることができます。植物状態は、復活することもあり得るので、脳死とはまったく違う状態であると考えられています。
 
 病気によって寝たきりになった人を見ると、植物状態という言葉を思い浮かべる場合が多いようですが、これが当てはまらない場合もあります。脳の損傷によって、確かに歩いたり喋ったりできずに、寝たきりなのですが見えたり、聞こえたり、記憶したりできる状態があります。特に乳幼児期の脳が未熟な時に、脳に損傷を受けるとこのような状態になることが、しばしばあります。しかし彼らは、大脳が活動していない植物状態とは全く違って、大脳の一部に障害があるけれども、すべてを損傷しているわけではない、という場合です。こういう場合は重症心身障害と言われます。脳に重い障害がある状態を意味していると考えてください。しかし、Dr.KATOの長年の経験によると、大脳のすべてが機能していない植物状態はめずらしく、多くはこの重症心身障害に含まれる状態だと言います。本人が歩いたり喋ったり手を動かして表現することができないので、周囲の人たちと、脳画像で健康や成長を読み取れない医者が勝手に「植物状態だと思っていた」ということに過ぎません。でも実際には、本人には聞こえたり見えたりしているのです。
 
 脳がどのくらい働いているのか、その結果どのくらい成長したのか?それを見極めるために、脳の学校では“脳画像”を読みます。脳死・植物状態・障害、同じ「寝たきり」の人でも脳の状態はまったく異なっているのです。

脳画像で前頭葉の成長が見える

 「脳の健康医療セミナー」では、長年、小児期に重い脳障害を抱えた子どもたちの医療に携わってきた大越優美先生が「脳画像で前頭葉の成長が見える」事実を発表します。幼少期に脳に障害を抱え、もう一生寝たきりだと思われた子や、うまく歩いたり喋ったりできない子の場合、「人が人たる所以」とも言われる前頭葉はどのようになっているのでしょうか?まさに「脳画像」から事実を読み取り、彼らの障害を抱えた脳が見事に成長していく姿を紹介していただきます。Dr.KATOがこれまれの臨床現場で目の当たりにした事実は、「植物状態はいない」という事実です。MRIをみても、大脳のすべてを失っているケースとはまだ出会っていません。必ずどこかが残っています。その場所を、脳の酸素消費を調べるCOE技術で確かめると、確かにその場所が酸素を使っているのです。神経細胞が動いている証拠です。外界にそれを伝えられないだけで、音が聞こえているか、光を受け取っているか、体の感覚が残っていたり、中には言葉を理解したり、前頭葉が活動している例を多く見てきました。
 
 植物状態と思えば、周りの人が積極的に本人に働きかける意欲を失いがちです。でも言葉を聞いているという事実が分かれば周りが積極的に話しかけ始めるのです。脳に情報が入れば、脳は成長します。脳の死は事実としてありますが、脳は生きていれば酸素を使って成長し続けることも、また事実です。このような事実が、医療や教育界で常識になれば最期まで脳を使って積極的に生きることができる社会になると信じています。

この特集記事は、12月11日に行われる「脳の健康医療セミナー2011」の下記の講演に関連した内容です。
 
  Ⅴ.脳の成長を見る脳画像MRI
     演題:脳画像で前頭葉の成長が見える
     講演:大越優美先生(東部療育センター小児科)
 
     演題:脳相診断でわかる“生涯元気”の脳ハウ10ヶ条
     講演:加藤俊徳先生(脳の学校代表)

3.あなたの呼吸は大丈夫?口呼吸(お口ポカン)と脳の活性

 皆さんは、日本人の死因ベスト3をご存知ですか?厚生労働省の統計によれば、第1位 がん、第2位 心臓の病気、第3位 脳の血管の病気です。これらは不動のベスト3で、あまりおめでたい事ではないですが、ここ数年の統計で、変化する気配を見せていません。また、これらのベスト3に加え、高血圧や糖尿病などに代表される「生活習慣病」も我々日本人を悩ませる疾患の代表となりました。生活習慣病は、まさに食生活、睡眠、運動習慣、喫煙、飲酒といった生活習慣の乱れが身体に引き起こす病気であることが知られています。生活習慣病は、主に首からの下の体を蝕む(むしばむ)病気として  認識されていますが、生活習慣の悪影響は  首の上、そう、脳にも決して良い影響は与えません。生活習慣を整えることは、まさに脳の健康を保つ・促進することだと考えてください。
 
 そこで、改めて日常の過ごし方を振り返ってみると、「あぁ、これでいいんだろうか?」と心配が募る人も少なくないでしょう。世の中には、私たちを惹きつけて蝕む、魅力的な悪魔が微笑んでいます。しかし人間、誰しも嗜好品はありますし、365日、品行方正でいられるものではないでしょう。それならばせめて、脳に影響する悪い要素だけでも取り除ければ・・・今日は、新しい視点の「生活習慣」について考えてみましょう。

お口ぽかん!?

 「お口ぽかん」と聞いて、みなさんはどんな映像を思い浮かべるでしょうか?もしかして、あなたの周りに「そういえば、あいつはいつも“ぽかん”としているな・・・」と思い浮かぶ人はいませんか?「開いた口がふさがらない」という驚いた時の人間の様子を表現した慣用句からも分かるように、目を丸くするくらい驚いた時には、口も開いてしまい、呆然として、まさに「ぽかん・・・」としているということです。これは、裏を返せば、“人の口は普段はふさがっているもの”ということを意味しています。ふさがっているはずの口がふさがらない程、あっけにとられた様子を「ぽかん」と形容するのが、元来の「ぽかん」という言葉が意味していた内容でしょう。
 
 ところが最近、歯科医師たちが注目している「お口ぽかん」があります。ご存じのとおり、歯科医師は、驚いた人を治療する職業ではありません。ですから本来、「ぽかん」とは縁遠い存在だったはずなのです。しかし歯科医師たちが心配している「お口ポカン」とは、驚いているわけではないのに、ずっと口が開いている生活習慣を持つ人たちなのです。

口が開くと、何が悪いの?

 なぜ普段から口がポカンと開いていることを  歯医者さんは心配するのでしょうか?普段、口がふさがっているということは、私たちは鼻で呼吸をしています。ところが、口が開いている人は、口で呼吸をしているのです。歯医者さんが心配しているのは、この口呼吸(こうこきゅう)です。口呼吸は、既に身体の状態に、悪影響を与えているのではないかという疑いがあるからです。成人の体の不調と結びついているという指摘もあれば、成長期の子どもたちの集中力の欠如を招いているのではないかという指摘もあります。
 
 確かに、口をぽかんと開いている人の顔を思い浮かべてみると、顔の筋肉の緊張が低く、集中を欠いたような表情に見えます。口で呼吸をすれば、それだけ感染症のリスクも増えることが当然のように予測できますし、実際にはもっと多くの疾患と結びついているのではないかという指摘さえあるのが現状です。そして、12月11日に「脳の健康医療セミナー」でご講演される佐野真弘先生(歯科医師)は、口呼吸が脳にも何か影響を及ぼしているのではないか・・・?というご研究を進めています。確かに、口呼吸で集中力を欠いているように見えるというならば、脳との関連を疑うのは自然の流れでしょう。Dr.KATOもこの口呼吸の影響と脳の関連性に興味を持っています。

21世紀の「呼吸育」

 現代は、睡眠をとることが苦手な人がいるほど、私たち人間は雑踏の中で暮らしています。近年は、睡眠時無呼吸症候群という疾患もあり、寝ている間に、一定時間、呼吸が止まっている人たちさえいるのです。生きていくのに不可欠な呼吸や睡眠さえ、本来の人間の身体が備えている機能に黄色信号が点滅しているのです。佐野先生のご研究は、既に国際学会で発表されました。鼻呼吸と口呼吸をしている間の前頭葉の活動を捉えた初めての脳科学研究と言えるでしょう。この研究では、私たちが想像していた以上に、呼吸は、脳の前頭葉の酸素代謝や血流に影響を与えているということが分かりました。鼻呼吸と口呼吸では脳の状態を変える作用があります。体と脳のことを考えれば、口呼吸の人は、できるだけ早い段階で鼻呼吸に切り替えた方が良いようです。
 
 21世紀はかかってしまった病気を治療するよりも、病気を予防する時代です。しかし同時に、本来ならば私たちの身体や脳が自然に備えているはずの食生活や呼吸さえ「食育」「呼吸育」と銘打って、取り立てて教育しなければならないような、高度成長を遂げた人間の宿命を体感する時代に入っているのかもしれません。私たちは人類始まって以来の長い寿命を手に入れたからこそ、この宿命を甘受し、乗り越えるだけの知識と知恵を脳が成長していく人性に役立てることが必要です。自然の生き物らしくない食生活や睡眠習慣や呼吸習慣が重なって、脳と体が病気になってしまう前に、本来の正しい機能を取り戻すための取り組みが始まっています。鼻呼吸と口呼吸が、それぞれどのような影響を及ぼすのか、そして、どのように「呼吸育」を考えて実行していけばよいのか?12月のセミナーをぜひお楽しみに!

この特集記事は、12月11日に行われる「脳の健康医療セミナー2011」の下記の講演に関連した内容です。
 
  III.口腔から脳の健康を支える歯科医療のエビデンス
     演題:口呼吸(お口ポカン)と脳の活性
     講演:佐野真弘先生
        (医療法人社団智徳会ファミリー歯科医院 院長)

4.脳相診断でわかる“生涯元気”の脳ハウ10ヶ条

 平成20年の日本人の平均寿命は、男性が79.6歳 、女性が86.4歳です。人間が生きられる時間は、死亡年齢の統計が取られるようになってから私たちの命の長さを計る目安として認識されます。平均寿命から考えると、「人生80年」は決して夢ではありません。80年間の月日を簡単に頭の中で想像することはできませんが、それでも80年を目指すために、お手本となる高齢者の方々はたくさんいらっしゃいます。では、みなさんは、どんな80年を過ごしたいと思いますか?例えば、80歳までの人生を仮定した場合、息を引き取るその前日まで元気に動き回っているのがいいか、最期の10年間を病院のベッドの上で過ごすのがいいか、考えてみてください。80年の時間が与えられているなら、79年364日を健康で過ごすか、70年を健康で過ごすか?という選択です。もちろん、多くの人が前者を選ぶはずです。そして、それは生きている年月だけでなく、「健康寿命」が長いことを願っているということの現れです。
 
 健康寿命とは、その名の通り「健康の寿命」。80年の命でも、健康に生きている期間が70年なら、健康寿命は70年。80年の命で、健康に80年生きたなら、健康寿命は80年。最新医療によって、私たちは簡単には死ねなくなりました。それと同時に、ベッドに横たわる期間を長くするか、短くするかは、私たちの30~70代の過ごし方によって決まるのです。Dr.KATOが信頼を寄せる遠藤明医師は、かかった病気を治すだけでなく、「健康寿命」を延ばすための診療を行っていらっしゃいます。体の健康寿命を延ばすノウハウは確かにあるようです。

脳の健康寿命を100歳まで保つ

 体にはたくさんの臓器や器官がありますが、脳の寿命と比べると、骨や筋肉などの方が寿命が短いと言われています。ですから50代を過ぎると、どうも足腰が痛んできたり、筋力が低下してきたりします。これはある意味で、時間に逆らえない老化現象であるとも言えます。しかし、若いころのように100mを走り抜けることができなくても、頭の回転は、むしろ若者よりも含蓄があって、キレのある働きをしている高齢者はたくさんいます。脳は100年たっても、細胞を使い切ることができないと言われています。生まれた時からほとんど使っていない赤ちゃんのような細胞が高齢者の脳の中にも眠っているのです。
 
 Dr.KATOが前から主張しているように、思考系脳番地の旬は50代以降。若い人にはない経験の蓄積によって、幅広く柔軟な思考ができるようになります。そのような意味で、多少、物忘れが増えたからと言って悲観せず、思考系脳番地を深めるような活動を増やした方が、脳の健康寿命を延ばす取り組みになります。脳の健康を増進する日々の過ごし方の工夫や心構えはこれだけではありません。Dr.KATOにはまだまだ、50代以上の人に伝えたいことが山ほどあります。そこでこの度、Dr.KATOの新著「100歳まで成長する脳の鍛え方」という本が11月に出版されます。そしてこの本の内容をまとめた、「脳相診断でわかる“生涯元気”の脳ハウ10ヶ条」の講演を、12月11日の「脳の健康医療セミナー」で行います。

Dr.KATOの新著『100歳まで成長する 脳の鍛え方

 「脳の形」は一人一人違い、そして自分の意思で変えることができます。意外と知られていませんが、脳は、若い頃だけ成長するものではなく、100歳までは形が変わるということから、いくつになっても、定年になった後でも進化していくものです。
 
 実は、中高年こそが脳の成長と個性が一番輝く時期。本書は、あなたがこれまでに知っている脳の常識を打ち破る、脳についてのまったく新しいアプローチを試みています。脳のしくみ、老化する脳、老化しない脳、100歳まで脳を成長させる秘訣などを解説。さらに、疲れやすくなった、何もやる気が起きなくなった、物忘れが激しくなったなどの老化による悩みの症状別トレーニング法を分かりやすく紹介しています。誰もがすぐに実践できるノウハウが満載です。いつまでもイキイキと、そして自らの力で、脳を変えていくことができ、これからの人生にさまざまな可能性をもたらしてくれる一冊です。

予告解説7:100年を生き抜く脳はもはや「奇跡」ではない!

この内容は、12月11日に行われる「脳の健康医療セミナー2011」の下記の講演で紹介されます。
 
  V.脳の成長を見る脳画像MRI
     演題:脳相診断でわかる“生涯元気”の脳ハウ10ヶ条
        ~100歳まで成長する 脳の鍛え方~
     講演:加藤俊徳(脳の学校代表)

5.なぜマウスピースを使うのか?脳機能分析から分かったこと

 11月1日付の日本歯科新聞には、「脳科学と歯科医療」という記事が  掲載されました。日本歯科新聞とは、歯科医師向けの専門新聞です。歯科領域の最先端のニュースや現状の問題などを取り扱っています。この「脳科学と歯科医療」という記事は、Dr.KATO、歯科医師の荒井正明先生、歯科経営コンサルタントの齋藤忠氏の鼎談をベースになっています。荒井正明先生とDr.KATOは、脳科学と歯科医療の連携によって、咬合と健康の関係を脳科学の視点で分析し、歯科医療にエビデンスを提供するために共同研究を行っています。この研究の成果は、12月11日「脳の健康医療セミナー2011」で荒井先生ご自身によって公表されます。
 
 以下に歯科新聞に掲載された記事をご紹介します。(記事全文は、日本歯科新聞社のご厚意により、以下のリンクからダウンロードできます)

日本歯科新聞PDFダウンロード

脳科学と歯科医療 ~社会的エビデンスを構築~

 咬合と全身の関係が言われて久しいが、社会的に通用するエビデンスは未だにないと言われている。その壁に風穴を開ける技術として注目を浴びているのが脳機能NIRSだ。開発者の加藤俊徳氏(脳の学校代表)は、漠然とした「健康」の概念を科学的に証明する「脳を成長させる21世紀の新しい医療」の創造を進めている。
 
 12月11日には東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で脳機能NIRS誕生20周年記念セミナーが開かれ、「口腔から脳の成長を支える歯科医療のエビデンス」と題したセッションも設けられている。加藤氏と、同技術による研究を進めている歯科医師、荒井正明氏(トータルヘルスアドバイザーズ代表)、いち早く同技術に注目し、歯科医師の参画を願う経営コンサルタントの齋藤忠氏(ディー・ピー・エス代表)に、口腔と脳の関係性や、歯科医療の秘める可能性などについて話してもらった。

 

――脳機能NIRSが誕生して20年とのことですが、この装置はどのようなものですか。

 加藤 これまで130年もの間、脳の血流が上がれば「活性化した」と言われ、NIRSも血流増加を捉えるために使われてきました。しかし血流だけでなく脳で酸素を消費した時が頭を使っている状態だと私は分かっていましたから、NIRSが実現した後も、酸素消費を検出する方法を模索してきました。そして、今までできなかった、血流の状態と酸素消費状態を同時に計測することを可能にしたのがNIRSを飛躍的に変えたCOE(シーオーイー)です。
 
 完成するまでに20年を掛けたCOEは、それ以前の「脳の活性化」そのものが覆される開発でもあり、その時から正しい脳と生体の在り方を見つめ直す必要性が出てきました。
 
   私は障害者の脳を20年以上見てきましたが、体と脳、精神は非常に密接な関係にあります。例えば、風邪を引くと活動意欲がなくなり、健康になると活動意欲が回復するという現象は、当たり前のことと思われるでしょう。昔の言葉では、「健康な体に健康な魂が宿る」と言われますが、脳を研究していくうちに、「健康な脳の状態を生み出すことによって、より良い精神状態を導き出すことができる」ことに気づきました。そして、脳の状態に密接に関係してくる分野に歯科医療があるのです。

 

――口腔と脳の働きが関係するとのことですが、荒井先生が脳酸素消費を測れる最新技術COEに着目したのは何故ですか。

 

 荒井 全身の健康や病気と関わっているのではないかと、咬み合わせについて勉強をしてきました。しかし、千人の臨床家がいたら千通りの方法があり、確たるエビデンスはありませんでした。あるのは治療を受けた患者さんの感想だけです。
 
 そんな歯科臨床に行き詰まりを感じていた時に、加藤先生の本を読み、エビデンスの構築に使えるのではないかと思ったのです。歯を削っていれば生活はできますが、歯科医師はもっと社会に貢献できる存在と思いたかった面もあります。
 
 加藤先生のところで勉強するようになり、以前は脳が一方的に体のすべてに指令を出しているイメージがあったのですが、口や手、体全体からも脳に働きかけをしていることが何となく分かってきました。
 
 脳からの指令とともに、体からの刺激などが脳に伝達されますが、口腔は脳への距離も近く、脳との関連性が大きいのではないかと思うようになりました。
 
 (中略)
 
 加藤 私の20歳時の夢は、「行ったら更に元気になる病院の構築」でしたが、それがどんな医療なのか、ずっと分からずにいました。この20年で、脳が一生成長することを知り、脳を成長させる医療が人類に求められていると気づいたのです。
 
 脳が健全に成長するには、病気の克服はもちろんですが、心身の健康は必要ですし、日々の生活も影響します。脳機能を介することによって、健康に生きていくことはどのようなことかを包括的に考えられるのではないでしょうか。

 

――歯科医師が参加するには、疾病給付の保険医療制度もネックだと思いますが。

 

 齋藤 歯科医療経済は硬直しています。例えば、口呼吸の子供達が1千万人いると言われていますが、放っておかれているのが現状です。放置状態というのは、市場がまだあるという見方もできます。
 
 (中略)
 
 高齢化が更に進む日本において、認知症や要介護者が歯科医療によって防げることが証明されれば、大きな社会貢献と言えるでしょう。人的財産も医療費も抑えられることが分かれば、歯科医療の市場は拡大します。
 
 (中略)

 

――今までよりも深いレベルで、予防と健康創造を歯科医師が担うことになるのですね。

 

 荒井 制度を考える時には、当然「受け皿」の話もでてきます。まずはそのバックボーンとなる歯科医師が集まり、臨床を行いながらも症例報告などのデータを集積していける研究団体が必要だと思います。
 
 加藤 口腔から脳、全身を見られるニューロデンティストを育てるべきです。国民は新しいものにしか期待感を持ちませんので、歯科界がどのような新しいニーズに応えられるかが問われてきます。
 
 (中略)
 
 荒井 様々な形のマウスピースが脳に及ぼす影響を研究していますが、材質や上顎、下顎でも脳への刺激が違うことが分かってきました。これは義歯にも言えることですので、これらを積み重ねていくことで、脳の状態と咀嚼筋との関係を考慮した、個々に適切な補綴物の発見にもつながるかもしれません。
 
 齋藤 さらに口呼吸についても治療法が見つかるでしょうし、不定愁訴の診断もできるようになるでしょう。
 
 「噛み方が悪いので、脳に歪んだ情報が伝達されていますね」とアドバイスできるような歯科医師も出てくるのではないでしょうか。認知症予防への貢献にも是非期待したいです。
 
 加藤 脳科学の技術は、ようやく歯科医療の伝統に追いつくレベルに到達しました。脳科学を活かす領域として、歯科ほど期待できる分野はないと思っています。歯科医療の本当の意義を証明し、人間の健康を創造する医療を一緒に育んで行ければと思っています。

この内容は、12月11日に行われる「脳の健康医療セミナー2011」の下記の講演で紹介されます。
 
  III.口腔から脳の健康を支える歯科医療のエビデンス
     演題:なぜマウスピースを使うのか?脳機能分析から分かったこと
     講演:荒井正明先生(トータルヘルスアドバイザーズ代表)

6.脳機能NIRS誕生がもたらした脳血流ブーム

 今は、皆が自分に脳があることを知り、そしてその働きを意識しながら生きています。そして脳が、神経細胞と、その働きを支える血流や酸素消費によって活動を続けていることを知っています。そして知っているだけではなく、その仕組みを理解して、より良い脳の働きを引き出そうとしています。

「大発見だっっ!!」

 今から20年前の1991年、Dr.KATOは「国立精神神経センター」という国の直轄機関である研究施設で、脳の研究を行っていました。それまでずっと小児科で寝る間もなく奮闘していたDr.KATOにとって、研究に没頭できる時間を与えられて、ドキドキ・ワクワクの日々を送っていました。
 
 1991年6月までDr.KATOが勤務していた新生児集中治療室(NICU)を完備した大病院の小児科では、まさに寝る間もない診療に追われていました。「小児科診療では、子どもがどこが痛い、悪いと表現する事なく、あっという間に重症化するから、入院患者を持ったら目が離せない」とDr.KATOは言います。1か月に家に帰ったのはほんの数回、それも着替えを取りに戻っただけで、家でゆっくり休む間もなかった日々を送っていました。出産前に既にリスク児と分かっている場合には、分娩室で待機し、生まれたばかりの未熟児を受けとって、NICUに駆け込む。脳に疾患がある子のMRIを繰り返し撮影し、病状の変化と共に日々変化していく脳の様子を見るにつけ、「ベッドサイドで、もっと簡単に脳の働きを把握できる方法はないか」と考えながら、子どもの脳死や脳の発達を研究していた最中で決まった移動でした。
 
 その思いを叶える発見は、神経センターに着任してわずか1~2ヵ月後に実証されました。浜松ホトニクスという医療機器メーカーの酸素モニター装置が置いてあるのを研究室で見たDr.KATOの脳裏には、「これだ!」という閃きが走ったと言います。そして20年前の1991年、自らのアイディアを確信し、研究室に響いたDr.KATOの「大発見だっっ!!」という言葉とともにNIRSという脳血流による脳の活性化モニターが誕生しました。そしてそれは、脳科学の中の“脳血流の時代”の始まりを告げた号令であったのでした。

1990年代~2000年代の脳血流の時代

 1991年にNIRSが発案されたのとほぼ同時期に、MRIの技術を応用した「機能的MRI(fMRI)」が誕生しました。NIRSとfMRIは、装置としての原理が異なるものの、いずれも脳のはたらきに伴う血流の増加を観察する手法として、脳科学の分野で広く用いられるようになりました。今では、年間数千を超えるそれらの論文が発表され、どんな状態で血流が増えるのか?という疑問に対する知見が積み重ねられてきました。しかし脳血流を追い続けた20年もの間、その知見が積み重ねられたにも関わらず、医学や新技術に役立つ技術や発見に至らなかった分野であるという事実がここ数年で浮き彫りになってきました。装置を使えば何らかの結果が出て来るため、論文は量産されますが、どんどん前進しているかに見えたこの分野の成果は、医学やその他の分野に革命的な貢献をすることはありませんでした。
 
 なぜだろう・・・?論文の本数や偉大な賞にこだわらない、本当の科学者ならば、「見ていた窓が違ったんだ」ということに気が付きます。もちろん、この20年、「血流ではダメだ」と主張してきた科学者は世界にも存在しました。しかし科学には少数派がつきもので、東北地方に巨大地震が来ると予測していた少数派の意見が無視されていたように、血流という自然科学を覗く窓の危うさに警鐘を鳴らしていた人々は少数派として、脳血流の波にのまれてきたのです。

2010年代からの脳酸素の時代

 大多数派は、無視してきた少数派の予見が的中して、未曾有の巨大地震が起こった時、口をそろえて「想定外だった」と科学の未熟さを主張します。湯川秀樹の「真実はいつも少数派」という言葉はまさに科学の真髄をついた名言です。「科学はいつも正しい」と誤解している日本人にとって、この言葉は理解しにくいかもしれません。しかし科学者も人。勇気をもって少数派に足を踏み入れて援助を受けにくい研究生活を送れる人は多くはありません。脳科学のNIRSやfMRIを使っている科学者の大多数派は、この20年、脳血流の窓を覗いてきました。その窓から脳の中を見れば、そこに真実が見えているような気がしたからです。
 
 しかし少数派は、別の窓を探そうとしてきた20年でした。少数派は群れを成して派手な結果を主張することよりも、ただひたすらに、自分の見ている窓から見える景色が昨日よりも真実に近づいているかどうかを絶えず自分に問いかけます。Dr.KATOは、酸素という窓から脳の真実を捉えようとしている科学者です。そして、脳血流をすべて否定するのではなく、酸素が血流に乗って脳へたどり着くメカニズムから、その両者の調節関係をきちんと評価することで、より脳のはたらきの神秘に迫ることができると考えています。世の中には、色々な角度から物事を検証する科学があります。それらは互いに相容れないものではなく、補い合って、全体論として統一される日が来るのを待っているのでしょう。
 
 この20年、蓄積された脳血流の知見は決して無駄なものではなく、これからの新しい窓から見た知見と組み合わさることによって、次のステージへ進むための材料になります。12月11日は、その次のステージへ進みたい人たちが集って、これからの10年、20年の脳の捉え方を学び合う場です。Dr.KATOだけでなく、20年前のNIRS発見を報告した論文の共著者がそれぞれ20年前にどんな感覚をもっていたのか、20年後の今、何を見据えているのか、そして最新の技術は何なのかを分かりやすく提示し合って、次のステージへ向かう準備を整えます。

この内容は、12月11日に行われる「脳の健康医療セミナー2011」の下記の講演で紹介されます。
 
  I.脳機能NIRS誕生 20周年記念講演
     演題:脳機能NIRS研究のプロローグ
     講演:高嶋幸男先生(国際医療福祉大学大学院教授)
 
     演題:脳機能NIRSイメージングの誕生からCOEへの発展
        ~1991年からの出発~
     講演:加藤俊徳(脳の学校代表)

7.MRIでわかった100歳の奇跡の脳

 「100歳まで生きよう!」と聞いたとき自分の心と体がワクワクする人もいれば、気後れする人もいます。それでも100歳まで元気を保つ方法は、知って損することではありません。本日は、Dr.KATOの「脳を長~く使い続けるコツ」を収録した2011年11月18日発売『100歳まで成長する脳の鍛え方』(主婦の友社)と2011年11月25日号の週刊ポスト「OVER100歳『奇跡の脳』」をご紹介いたします。

寿命は作れる!?

 あなたの「今」は、10年後、20年後の脳と体を作っている、と思ったことがありますか?もちろん、寿命は自分では決められませんが、「どれだけ健康でいられるか」という“健康の寿命”を自分の行動で、長くしたり短くしたりすることはできます。Dr.KATOは「80歳まで元気でいたい人は、100歳まで生きるような生活をしなきゃダメだよ」と言います。晩年は、誰でも体が不自由になったり、思うように脳が働かないことが現実としてあります。ですから、80年もの間、元気で動き回っていようと思うならば、80年で死ぬような生活をしていてはいけません。80年で死ぬような生活をしていたのでは、65歳を過ぎたあたりから活動が減って、75歳くらいから、いよいよ介護のお世話になり、80歳を迎えるかどうかのところで「じゃあね」となってしまいます。
 
 誰しも「コロッと」逝きたいものですが、なかなかそうはいきません。晩年の数年は、不健康な時間を過ごさなければならない人も多いでしょう。だからこそ自分が生きたいと思う年齢+10歳を目標に生活を組み立てれば、あなたが思う年齢まで元気でいられる可能性は高くなります。反対に「80歳まで生きられればいい」という考え方で暴飲暴食、喫煙、飲酒、ストレス生活を続けていると、80歳まで心臓が動いたとしても、脳が健康でいるのは60歳後半までだと考えた方が良いかもしれません。それではお孫さんの成長が見られるかどうかも分からない。数十年払い続けた年金が、たった数年しかもらえない。そんなのもったいない!もちろん、年金がもったいないのではなくて、あなたの体も、今まで鍛えてきた脳も、次に持ち越せないのはもったいないではないですか!生まれ変わったら、また一から脳を作らないといけない。それなら、この人生で行けるところまで行ってみませんか?

OVER 100歳の脳の秘密

 2011年11月25日号週刊ポストには「OVER100歳『奇跡の脳』」という  記事が掲載されています。2011年11月18日に主婦の友社から発売の『100歳まで成長する脳の鍛え方』が女性版の脳の取り扱い説明書だとすれば、この週刊ポストの記事は、まさに男性版の取り扱い説明書だと言えます。Dr.KATOは、これまで多くの100歳超のMRI画像を見てきましたが、男性、女性それぞれに100年間の生き方があるようです。今回の「OVER100歳『奇跡の脳』」の記事は、まさに働き盛りの男性が、自分の50年先を見据えるのにちょうど良い教科書のような内容になっています。記事には、記憶に残っている人も多いのではないでしょうか、曻地三郎先生のMRIとインタビューと、「50歳から脳を鍛える10の生活習慣」が掲載されています。
 
 2004年、Dr.KATOが監修・出演したNHKスペシャル「老化に挑む」。現在105歳の曻地先生も、当時はまだ100歳前。今年は100歳を過ぎて5回目になる世界旅行に挑戦し、ギネス記録の更新を狙っていると記事にはあります。「美人薄命」など、はかないものに美徳を感じる私たちにも、この100歳を生きぬいた方々のインタビューや、その方々のMRIについて語るDr.KATOの言葉には、何だか心が熱くなり、言いようのない励ましを得たような気になります。
 
 今、現代人が求めているのは確かに「脳の取り扱い説明書」で、どうすれば脳をもっと成長させられるのか?という質問をたくさんいただきます。しかし、その取扱い説明を求める前に、ぜひともこの100歳の高齢者の方々の生の声を聞き、生の脳を見ていただきたいと思うのです。ネズミやネコの実験結果を並べて、小難しいことを書いている書籍は、所詮、我々の脳の取り扱い説明書にはなりません。100歳の実物の脳から教えをいただいている上記の男性版・女性版の脳の取り扱い説明書は、まさに胸が熱くなるような感動さえ覚えるような内容です。

50歳から脳を鍛える10の生活習慣

 今回の「OVER100歳『奇跡の脳』」の記事に掲載された10の生活習慣のうち、3つをご紹介します。
 
 2.何事も「計画的」に
 
「常に時間を意識し、未来に向けて前向きにスケジュールを立てることも、海馬を鍛えてくれます」定年退職したりすると自由な時間が増えるが、だからといって気ままに生活してはいけないと加藤氏は話す。長寿の人は例外なく、未来を向いて計画的に生きる「脳時計」を持っているという。同様に、規則正しい生活を習慣的に続けることも大切だという。
 
 6.睡眠を1時間早める  

「脳は稼働させるだけでなく、鎮めることも大切です。脳が稼働している間、実は酸素の巡りが不均一になっていて、それが長く続くと、脳の働きが鈍くなります」「年を取ったら、睡眠時間を早めて、1~2時間増やすのがお勧め。起きている間でも、喋りすぎたと思ったら聞く側に回るといったように、使っている脳番地をシフトさせることで上手に休ませることができます」
 
 7.悩みは文章にする
 
 脳は解決するのが難しい悩みを抱えると働きが鈍くなり、気分的にも落ちこんでしまう。そしてますます悩みは解決できなくなる。「この悪循環を断ち切るには、悩みの中身や、悩みを感じ始めたきっかけなどをノートに書いてみましょう。そうすると、稼働する脳番地が感情系から思考系へとシフトし、解決の糸口が見えてきます」
 
『100歳まで成長する脳の鍛え方』には、数十の脳のトレーニングも収録されています。今から50年後の脳を健康に保ちたい人は、ぜひトレーニングを始めてみましょう!(アマゾンで購入する

この内容は、12月11日に行われる「脳の健康医療セミナー2011」の下記の講演で紹介されます。
  Ⅴ.脳の成長を見る脳画像MRI
     演題:脳相診断でわかる“生涯元気”の脳ハウ10ヶ条 
        ~100歳まで成長する脳の鍛え方~
     講演:加藤俊徳(株式会社脳の学校代表)

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